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見附荒沢大滝
西川町
山形県中西部,西村山郡の町。人口6270(2010)。朝日山地東斜面に位置し,寒河江(さがえ)川上流域を占める。町域の大部分を山林,原野が占め,県下でも有数の豪雪地帯である。湯殿山,月山の玄関口にあたり,中心集落の海味(かいしゆう)は出羽三山参拝の行者宿などもあったが,現在は月山で夏スキーを楽しむスキーヤーが年間観光客の過半数を占める。1戸当りの経営耕地面積は県下で最も小さく,木材関係の製造業と観光が中心となっている。人口流出が著しく,1954年の町制施行時に比べ人口は激減している。寒河江川支流の間沢川流域には近世以来多くの鉱山が開発され,なかでも小山鉱山は全国有数の金山として知られた。寒河江川上流に大規模な多目的ダムの寒河江ダムが,1990年完成した。国道112号線(六十里越街道)と山形自動車道が通じる。
"西川[町]", 世界大百科事典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2022-11-20)
10月下旬から引っ越しの準備にかかりっきりで全くブログが更新できずにいたが、やっと落ち着いたので、今までの遅れを取り戻せるように更新していこうと思う。
今回は朝日連峰のマイナー沢「見附荒沢」の記事だ。
記事にしようかどうかも迷ったが、40m大滝は素晴らしかったので記事にしようと思う。
沢としてはどうだろうか…。かなり辛く心が折れるような沢だったのは確かだ。
行程
ログ・YAMAP
見附荒沢~天狗角力取山 / kuzumisawaさんの天狗角力取山(山形県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
装備
ハードシェル・沢靴(ラバー)
水1.5L・行動食
ハーネス・ガチャ類・ロープ(30m1本 )
撮影装備一式
YOUTUBE
2022年9月25日 見附荒沢大滝
06:53 見附川林道
今回も車を2台用意し、一台を下山地点の大井沢の登山口、通称バカ平にデポした。
これがこの後悲劇を呼ぶことになる。
バカ平からもう1台で見附川沿いの林道を進み停車。
ここから見附荒沢を目指す。
07:10 見附荒沢入渓
見附荒沢はネット上にはほとんど情報がなく、体当たりでの遡行となった。
下部は平凡な渓相で、楽に登れる滝がほとんどだ。
白く光る岩盤が眩しい。
20mのナメ滝や15mの直瀑などを越えると行く手を遮るような40m段瀑が見えてきた。
見附荒沢の大滝だ。
08:41 見附荒沢大滝
落差:40m
形状:分岐瀑
水系:最上川水系
40mの岩盤に懸かる3段の段瀑。見附荒沢大滝(仮)と呼びたい。
周りを断崖に囲まれているため、40m以上の威圧感を感じる。
さすが朝日連峰の滝だ。威風堂々という言葉が似合う。
ポム氏が中段まで登ってみるも左岸バンドからは難しいようだ。
結局、右岸のバンドから登ることにしたが、このバンドまでもかなり厳しかった。
ボロい草付きの壁をジリジリと登り、バンドから2ピッチで滝の落口まで。
滝を見るだけなら、大滝までで帰った方がいいだろう。
上流は小滝が続くが、問題なくクリア。
この水路は足が着かないので泳いで先へ。
9月末にこれはきつかった…。
瀞の先から登れないような滝の波状攻撃が始まる。
ここからが地獄だった…。
滝を巻き、何とか沢に戻っても、また登れない滝が出現し、また高巻き。
それをひたすら繰り返し、頭がおかしくなりそうだった。
ただただしんどいだけの区間だ。
体も心も限界の手前に差し掛かった時、事件は起きた。
防水バックからGoProのバッテリーを取り出すためザックを漁っているとあることに気づいた。
「鍵がない気がする…」
おかしい、車は2台、下山点に自分の車があるので鍵を持っていないはずがない…。
一縷の望みをかけてポム氏に「自分、鍵持ってなくてもいいんですよね?」と聞いてみるも、もちろん現実はひっくり返らず、私の大やらかしが確定した…。
精神的にかなり疲弊していたところに鍵がないというやらかしで頭がどうにかなりそうだった。
やってしまったことはしょうがないと慰めのお言葉を頂き、とりあえず脱渓を目指す。
タクシーを捕まえられる未来を信じながら重い足取りで進む。
13:25 50m大滝
この沢の最後の難所、50m分岐瀑だ。
下段は水流右から登るも、上段は水量は少ないものの弱点が見えない。
結局無理せず右岸枝沢から巻き、落口までは草付きをトラバースした。
辛く長い闘いもやっと終わりが見えてきた。
最後の最後までヌメるいやな小滝が続き、精神崩壊一歩手前でようやく登山道に合流した。
大滝の上流から長い長い地獄の旅だったが、心を壊される前に脱渓することに成功。
14:39 天狗角力取山避難小屋
避難小屋で休憩もそこそこに貧弱な電波でタクシーを呼ぶ。
何とか下山点に来てもらえることになり一安心。
せっかくなので天狗角力取山のピークハントへ。
山頂手前の土俵で一枚。
天狗が角力(すもう)を取ったと言い伝えが残る土俵とのこと。
山頂からの展望がガスっていて、何も見えなかった。
下山時、ガスの中から障子ヶ岳が顔を出してくれた。
障子ヶ岳もいずれ登りたい山の一つだ。
歩きやすい登山道を歩き大井沢の登山口を目指す。
17:27 バカ平
暗くなる前に登山口に降りることが出来た。
到着時間が少し遅くなったが、タクシーも待ってくれていて、無事見附川の林道まで戻ることが出来た。
一万円の出費はデカかったが、優しいタクシーの運転手さんと出会うことが出来たので、良しとしよう。
ちなみに車のカギはポム氏の車の助手席から出てきた。
何故そんなところに置いたのかは私には理解不能だった…。