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前川大滝沢・滑川大滝
滑川温泉
山形県南端、米沢市 (よねざわし) にある温泉。吾妻 (あづま) 連峰の北東中腹、標高850メートル。前川上流の渓谷中にある一軒宿。江戸中期に大沢の郷士斎藤盛房が、川の岩を滑った際に発見したといわれ、その名がついた。磐梯 (ばんだい) 朝日国立公園に含まれ、付近には滑川大滝、布引滝などあり、新緑・紅葉期の渓谷美がすばらしい。泉質は硫黄泉。JR奥羽本線峠 (とうげ) 駅から5キロメートル。
"滑川温泉", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2023-08-19)
なにやら岩手山をともに登った後輩が沢に行きたいらしい。
登山初心者を沢デビューにどこに連れて行けばいいのだろうか。
沢仲間から「前川大滝沢」がいいんじゃないかとアドバイスを受け、久しぶりの米沢へ。
米沢へ向かう途中で「峠駅」に向かい、そこからさらに山奥へ。
滑川温泉から沢初心者との沢登りが始まる。
後輩の記念すべき沢のデビュー戦が始まる
行程
ログ・YAMAP
前川大滝沢 / kuzumisawaさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
MOVIE
装備
ハードシェル・沢靴(ラバー)
水1.5L・行動食
ハーネス・ガチャ類・ロープ(30m1本 )
2023年6月25日 前川大滝沢・滑川大滝
07:20 入渓
滑川温泉手前の路側帯に車を停め、準備を整える。
後輩は自分のおさがりの沢靴・ハーネス・ヘルメットを装着。
橋から入渓し前川大滝沢へ。
雲が出る予報だったが今のところ晴れ間が目立ってくれている
デビュー戦、このまま晴れててくれッ!!
07:30 2段10m滝
沢を少し歩くと前川大滝沢のF1「2段10滝」が現れた。
この滝は流身左から簡単に登れるが、後輩はさすがに慎重に滝に近づく。
下段は少し苦戦したようだが、無事に登りきる。
滝を登れてかなり喜んでいる後輩。初々しい姿におじさんも沢を始めたあの日を思い出した…。
しばらくはナメと小滝が連続する。
天気は晴れ寄りの予報だったが、空には薄雲が。
はっきりしない天気に少し不満が残る。
07:58 滑川大滝
落差:80m
形状:分岐瀑
水系:阿武隈川水系
※日本の滝百選
屈曲した沢の先に大滝が出てきた。日本百名瀑の「滑川大滝」だ。
規模は東北トップクラスの巨瀑。滝巡りで2度ほど来たことがあるが相変わらずデカイ。
しばし滝を眺めながら休憩をとる。
滑川大滝を登攀した記録を読んだことあるが、めちゃくちゃボロそうで悪そうだ。
これは無理でしょ…
滝見ならここで引き返すが、今日は沢登り。滝の右岸の踏み跡から滝の落口へ大高巻だ。
登山道まで戻り安全に落口まで降りることでできるルートもあったが、後輩の希望で少しアドベンチャー要素の強い高巻きルートを選ぶ。
てっきり登山道に抜けるルートを選ぶもんだと思っていたので少し驚いた。アグレッシブさ・若さ・無鉄砲さ。全てが眩しい…。
後輩も遅れないようと灌木をワシワシ握りながらついてくる
2か所ほど落ちたら止まらなさそうなトラバースがあったためロープを出した。
なかなかの高度感。滝の落口とほとんど変わらない高さなので、落ちたら80m真っ逆さま。
ここのトラバースが終われば、もう落口だ。
万が一を考えここはロープを出しました。
下を見たら、ちょっとヒュッとなりました…。
大滝の上流からは小滝が連続しており、本格的に楽しい沢登りが始まる。
ここからは後輩を先に歩かせ、自由に登らせてみる。
後輩も今日が沢デビューだと思えないほどスルスルと登ってゆくので、見ているこっちとしても気持ちがいい。
10:16 幅広8m滝
堰堤状の8m滝。右から楽に登れそうだが、左からでも行けそうだなんて言っていたら、後輩が流身左からチャレンジ。
高度感に足が竦むこともなくそのまま滝上まで。
沢登りの才能アリ!
10:55 10m段瀑
お次は10mの段瀑。これも右から階段状のステップを登れば簡単そうだが、せっかくなので流身左から滝の裏を通り登ってゆく。
こういった自由なライン取りも沢登りの楽しみだ。
後輩も滝に打たれながら登ってきた。
日が雲に隠れ少し寒いが、それでも飛沫を浴びながらの滝登りは何よりも楽しい!
12:16 枝沢から登山道へ
少し渓相が落ち着き、ゴーロが目立つようになってきた。
このまま潜滝まで向かってもいいのだが、時間と距離を考えるとここで脱渓した方がよさそうだ。
枝沢からヤブ混じりの登山道に抜け、下山を開始した。
思ったよりも登山道のヤブが濃くて驚いた!
そんなに登山客は入っていないのだろうか
13:38 滑川大滝遠望
登山道から滑川大滝の落口が見えた。
さっきまであそこにいたのが不思議だ。
登攀対象になっている滑川温泉だが、上から見てもかなり悪そう。
リードは絶対無理ですね
14:06 下山
そのまま登山道を下り下山。
一度間違えて滑川温泉の吊り橋まで行ってしまったが、そこからさらに下流に向かい渡渉。
入渓点の橋まで帰ってきた。
沢登りデビュー戦が終了!
無事に帰って来れて一安心だ
滑川温泉・峠駅
下山後はそのまま滑川温泉で汗を流す。
帰路は峠駅に寄りながら仙台に戻った。
沢から下山即温泉が出来る至れり尽くせりの前川大滝沢。
フリクションも抜群、楽しい小滝群、日本百名瀑も見れる。
沢を始めたい人を連れて行くならおススメの1本だ。