アイヌ語の「シリエトク」から来ている知床半島。シリエトクとは「地の突端」を意味し、「大地の果て」などと訳されております。知床半島には多くの滝が流れており、特に北西部に集まっております。百名瀑の「オシンコシンの滝」、潜流瀑かつ海岸瀑の「フレペの滝」、日本最北の湯滝「カムイワッカ湯の滝」。どの滝も特徴的で人を魅了する滝々です。 そんな大地の果てに流れる名瀑たちを早速紹介していきましょう。
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オシンコシンの滝
知床半島の顔とも言える滝がこの「オシンコシンの滝」。知床半島を知床斜里側から進むと最初に会えるこの滝は、二筋の美しい流身から「双美の滝」とも呼ばれております。「オシンコシン」とはアイヌ語で「エゾ松が群生するところ」という意味を持ち、その名の通り滝の周りは緑に溢れています。知床半島随一の規模と美しさを持つ滝です。 周辺の岩盤は「 新第三紀玄武岩質安山岩の貫入岩体で」であり、この岩盤の周りの泥岩が削られてこのオシンコシンの滝は誕生しました。 今回紹介する中では一番ポピュラーな観光瀑で、滝の周辺もかなり観光地化されております。滝壺に降りるのは難しいと思います。流身が滝を滑り降りると、すぐそこは海。滝壺と海が限りなく近い知床の百名瀑、「オシンコシンの滝」でした。
フレペの滝
チカポイ岬のそばに流れ落ちるフレペの滝は世にも珍しい「海へと流れ落ちる潜流瀑」。断崖の途中から染み出るように流れ落ちる流身は「乙女の涙」とも呼ばれており、水量は少ないながらも多くの人を集める知床の滝の一つでございます。展望台からは滝が陰になっていることが多く、よく見ないと滝の流れを確認するのは難しいが、耳を澄ませば滝の音と波の音とカモメの声が聞こえてくる。
カムイワッカ湯の滝
カムイワッカとはアイヌ語で「神の水」「魔の水」の意味を持つ。これは硫黄山から海へ流れるカムイワッカ川に源泉が混ざり滝壺が温泉になる、まさに神の滝なのです。源泉は温度70度と高温、pH1~2というかなりの強酸性。昔は滝で硫黄の採掘もしていたらしい。上流に行けば行くほど水温も高くなり滝壺温泉の快適度も上がるのですが、現在は一番下流の「四の滝」の滝壺以外は入れないようになっている…。源泉が混ざり温泉が並んでいる上流を「カムイワッカ湯の滝」、海へと流れる下流を「カムイワッカの滝」と区別して呼び分けられることが多い。
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