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御宝前大滝
九階の滝も訪瀑でき、少し気も抜けたのかあまり強い滝欲が湧いてこない今日この頃。
家から日帰りで行けるようなちょうどいい距離の未訪の滝も少なくなってきて、どうしたものかと悩んでいたところ一つの滝を思い出しました。
北海道ではなく、山形県にある層雲峡に流れる御宝前大滝。
以前からちょっと気になっていた滝でした。
寝過ごした日曜日にはちょうどいい滝かなと思い、仙台を抜け山形に向かって車を走らせます。

ヒトコト滝MEMO
雌滝と雄滝があるが雌滝は七福神岩脇を流れているちょっとした流れで、初見だとこれが雌滝とは気づかない。
雄滝は落差40mほどの分岐瀑で、流身は複雑に流れを変えながら滝壺に落ちる。
昼頃には滝の直上から光が降り注ぎ、陽光が飛沫に拡散され幻想的な姿を見ることもできる。
アクセスは御所山荘から3時間半ほど。
行程
- 7:45 新鶴子ダム
- 8:20 御所山荘
- 8:48 丹生川
- 9:37 入渓地点
- 10:18 御釜石(?)
- 11:15 大沢小屋
- 12:03 CS3m滝
- 12:10 七福神岩
- 12:13 御宝前大滝
- 15:50 下山
ログ・YAMAP
御宝前大滝と層雲峡 / kuzumisawaさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
装備
ハードシェル・沢靴(ラバー)
水1.5L・行動食
撮影装備一式(魚眼レンズ+角型フィルター)
2021年7月18日 御宝前大滝と層雲峡
7:45 新鶴子ダム
スタートは御所山荘から。そこから船形山(御所山)への登山道を使って御宝前大滝までアプローチできる。
御所山荘へ繋がる新鶴子ダムの上流の林道へ向かう。
新鶴子ダムの左岸に出たが、どうやらここから御所山荘への林道には道がつながっていないらしい。
8:20 御所山荘
ダムから右岸にわたり林道を走ること20分、御所山荘に到着。
山形側からの船形山(山形では御所山)登山におけるメインエントランスのはずだが、人の気配はなく車が一台駐車されているだけだ。
山荘のトイレを借り、出発準備を整える。


いざ、入山!と言ったところで即道を間違えた。
GPSを確認しながらであったが、轍のある林道を進んでしまった。
途中でピンクテープがあったので半信半疑ながらそれを追いかけたところ、完全に道がなくなった。
地形図を見ながら斜面を登って往くと登山道に出ることが出来たのでほっと胸を撫でおろす。


8:48 丹生川
登山道はそこそこ整備はされているようで、スイスイ進むことが出来る。
崩壊している崖の中腹に林道が通されている。
見下ろすと丹生川の流れが遠くに見える。
御所山荘から丹生川を遡行し御宝前大滝へ行くルートもあるが、今回は途中まで林道を使わせてもらおう。


木々の合間から「材木岩」の一部が見えた。
材木岩は沢から見た方が迫力満点らしいので、次回はそちらから眺めてみたい。
崩壊した隧道を小走りで走り抜け、先に進む。
9:37 入渓地点
1時間20分ほど歩き、東屋に到着。
ここから沢に降り、層雲峡を歩くことになる。
ここから層雲峡の沢登りがスタート。
このルートも船形山の登山ルートの一つになっているので、ところどころに鎖が打ち込まれている。
が、登山靴を濡らさないためなのか側壁の高い位置に付けられていることが多いので、沢靴で来ているなら使わないのも一手だろうか。
10:18 御釜石(?)


層雲峡は確かに美しく、側壁の下部はノッチのように磨かれている。
上へ上へと鎖が備え付けられているので、ありがたく使わせてもらう。


しばらくゴーロ歩き、小滝、ゴーロ歩きが続く。
小滝や淵は特に難しいものもないので水流沿いに突破可能。
フリクションはそこまでよくないものの、登山靴でも問題ないと思う。
小滝や淵がイイアクセントになってくれるので何とか集中力も続いてくれた
11:15 大沢小屋
入渓から1時間強歩き「大沢小屋」に到着した。
S26年に建てられた大沢小屋はかなり劣化しているようで、傍目から眺めても少し傾いているように見える。
中には五右衛門風呂もあるらしいが、小屋に入る気がどうしてもしなかったので、沢沿いで休憩を取り先を進む。
12:03 CS3m滝
何の変化もない河原をひたすら歩くとCS滝が見えてきた。
やっと小滝が出てきたと少しうれしくなるが、直登は難しそうだ。
ここは左岸を少し巻いた。
12:10 七福神岩
ふと顔を上げると崩壊した岩肌が見えてきた。
尖塔のような尖った岩肌が特徴的な斜面は「七福神岩」と呼ばれているようだ。
七福神岩の目の前に御宝前大滝が落ちているはずなのだが…
12:13 御宝前大滝


形状:分岐瀑
水系:最上川水系
落差40mの御宝前大滝。「御宝前」とは「神や仏の御前」のことを言う。
この名前からこの地一帯が修験道の修行の場であったことが伺い知れる。
岩盤は細かく刻まれており、白い流身がテクニカルに流れ落ちている。
姿も水量も申し分ない。


そして何より日がちょうど滝の落口に当たる時間帯にたどり着いたのはラッキーだった。
飛沫の一粒一粒がライトアップされて、美しさが際立っている。
滝に近づいて撮った一枚も大迫力の一言だ。
3時間以上もかけてやってきた甲斐はあった。
この御宝前大滝から船形山に上がることが出来る道もあるのだが、現場の地図では崩落のために通行止めとなっていたので大人しく来た道を戻ることにした。
15:50 下山
下山は3時間弱で完了。
帰りもやっぱり長さの割に変化がなく退屈してしまった。
なにより小滝と小滝の間のゴーロが長い!
御所山荘で車に乗り込み新鶴子ダムに戻る。
久々にゆったりとした滝巡りになりました。
連休には久しぶりの百名瀑巡りをするために四国に遠征するつもりなので、次は四国巡りの記事になるかと思います。
