Table of Contents
岩手山
岩手山
岩手県中西部、盛岡市の北部にそびえる山。標高2038メートル。コニーデ式火山で、南部富士、岩手富士ともいう。複合火山のため眺める位置によって形が変わり、南部片富士ともよばれる。山岳信仰の対象であった山で、古くは巌鷲山 (がんじゅさん) ともよばれた。山体は二つの火山からなり、古い西火山の火口は東西約3キロメートル、南北約2キロメートルの紡錘形をなし、屏風 (びょうぶ) 岳、鬼ヶ城の外輪山と中央火口丘がある。東岩手山は西岩手山の東斜面に形成された新しい火山で、噴気孔がみられ活火山の様相を呈している。1719年(享保4)の噴火は特徴的で、北東斜面から多量の「焼走り熔岩流 (やけはしりようがんりゅう) 」(特別天然記念物)を流出した。新旧火山の相違や高山植物の種類、群落の移り変わりが観察され、「岩手山高山植物帯」として国の天然記念物に指定されている。十和田八幡平 (はちまんたい) 国立公園の南部を占め、湿原、湖沼、渓谷、温泉など、主として火山性景観が展開。岩手山北西麓 (ろく) には松川温泉、松川地熱発電所(2万キロワット)があり、南西麓には網張 (あみはり) 、滝ノ上 (たきのうえ) 温泉や葛根田 (かっこんだ) 地熱発電所(8万キロワット)がある。また、緩やかな山麓斜面は第二次世界大戦後は開拓入植により牧野が広がり、一本木には自衛隊演習地もある。登山口は、信仰登山のため開かれた柳沢口、西岩手山の複雑な景観を展開する網張温泉口などがある。
"岩手山", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2023-07-28)
GW後一発目は岩手山・柳沢コースでの登山記事となりました。
一度は登ったことがある岩手山、そして柳沢コースですが、今回は登山初心者を引き連れての登山になります。
話は一年前にさかのぼります。
会社に入社したての新人との同行中、休日の過ごし方の話になった時に「休日はだいたい山!」と答えたのが全ての始まりでした。
「山、興味あります」と言ってはいたものの、まあ本気ではないだろうと、これを半年スルー。
しばらくはそのまま凪の状態でしたが、冬あたりから再度の「山、興味あります!」オーラを出してくる後輩。
それならどこか行く??
と聞いたところ、尾瀬の燧ケ岳に行きたいと猛烈な前傾姿勢。
さすがに本格的な登山初めてで燧ケ岳はきついだろうし、この時期は雪も残っているとのことで第2案であった「岩手山」になる。
登山初心者に岩手山も相当辛いだろうが、運動はしているしまあ何とかなるだろうと決行することに。
せっかくの登山デビュー、晴れてくれれば最高なのだが…。
行程
ログ・YAMAP
岩手山ピストン / kuzumisawaさんの岩手山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
MOVIE
2023年5月27日 岩手山・柳沢コース
08:00 馬返し登山口
仙台から岩手山まで約3時間くらいだろうか。
馬返しに到着したころには駐車場の半分は埋まっていた。
岩手山の他のコースはまだ雪が残っているところも多いようなので、この柳沢コースに集中しているのだろう。
新しい登山靴を履いたフレッシュな新人の後ろをついて行く30歳男性が一人…。
雲の切れ目から山頂が一瞬見えた。
これからあそこまで行って、ここまで帰って来ると伝えるとさすがに顔をゆがめていたが、ここまできたらとりあえず行くしかない。
まあ無理せずとりあえず行けるところまで行こう
往路は開けている旧道から。
新道よりも旧道の方が登りに向いているように思うので、往路に旧道を使用することをオススメしたい。
なにより展望が良く、岩手山の裾野が良く見える!
ただ日当たりもいいので暑さにやられるかも。
後輩もまだ元気に前を向いて登っている。
11:04 7合目
2時間ほど旧道を登ると7合目に出た。
やっと森林限界だ。岩手山の山頂も見えてきた。
岩手山の美しさ・大きさに後輩もご満悦のようだ。
ここからは絶景を眺めながらの快適ハイキングになる。
11:10 8合目避難小屋
8合目の避難小屋前で大休憩。
ここではキンキンに冷えた湧き水を頂戴することが出来るので、山頂まえに休憩をとるならここがおススメだ。
もう下山を始める人も、今から山頂に向かう人も、この小屋で一泊する人も多くの人がここで休憩をしている。
いつまでも休憩したい気持ちを振り払いお鉢へ向かう。
8合目を超えると、どんどん活火山の色が濃くなってゆく。
緑のハイマツが途切れ、黒々とした砂利道に変わる。
この斜度の砂利道を歩くことはなかなかないので、後輩は蟻地獄にはまったかのようにもがいている。
あと少しで山頂。ラストスパートだ。
12:05 お鉢巡り
お鉢まで登ってきた、山頂はもう目の前。
山頂の火口を見下ろす絶景ルートだ。
自然と進む速度も速くなる。
12:09 岩手山山頂
標高2,038m、岩手山の山頂だ。
片道4時間、登山口から1500mの高低差、なかなかハードな山登りだった。
それにしても私も後輩もいい笑顔だ。まだ笑えている後輩の体力に驚いた。
山頂で寝転がりながら空を眺め、就寝。
朝が早かったからか、二人して15分ほど熟睡。
夜になってなくてよかった…
1500m下の下界を眺めながら下山。
左手には国の天然記念物・焼走り溶岩流が見える。
焼走りルートも気になっているので、そのうち登ってきたい。
帰路は新道を使い下山。
やはり山は登りより下りの方がつらいのか、後輩の笑顔が少しずつ減っていく。
やがて口数も減る。どうやら膝にかなりきているようだ。
一段一段の段差に喘ぎながら下ってゆく。
16:06 下山・馬返し登山口
無事、登山口まで降りてきた。
振り返ると夕日に照らされた岩手山が見える。
後輩の笑顔もやっと復活した。
どこからのどのラインを下ってきたのかあーだこーだ言いながら、二人で岩手山を眺めながめる。
岩手山はいい山だし、柳沢コースはいいルートだ。
二回目でも全然飽きることがなく歩くことが出来た。
帰りはユートランド姫神で汗を流し、ジェラートを頂く。
岩手山方面で遊ぶと帰りはだいたいこの日帰り温泉を使う。
ここもまたおススメスポットだ。
こうして後輩の登山デビューが無事終わった。
翌日、会社であった後輩は足をプルプルさせてフロアを歩いていた。
それでも次は沢登りに行きたいようだ。
なら次は前川大滝沢にでも連れて行こうか。
前川大滝沢編に続く