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ソボネ沢
小国
山形県南西端,西置賜(にしおきたま)郡の町。人口8862(2010)。新潟県境に位置し,南西部は飯豊山地,北東部は朝日山地に囲まれ,荒川上流域を占める。町域の大部分は山林で,県下でも有数の豪雪地帯である。中心集落の小国は越後との国境に位置するため江戸時代に米沢藩の支城(御役屋)が置かれ,城代以下の家士が警備に当たり,付近に口留番所も設置されていた。また米沢と越後を結ぶ越後街道の宿駅でもあり,旅籠や塩問屋などが立ち並んでにぎわった。現在もJR米坂線,国道113号線が通る交通の要所である。1937年に化学工場が立地して以来,荒川水系の発電を利して次々と工場が誘致され,石英ガラス,合金鉄などを生産する。
"小国[町]", 世界大百科事典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2025-04-20)
小国
2024年も様々な滝や沢に行ってきたが、沢シーズンの締めにこんな謎の沢に行くことになるとは思ってもいなかった。
ソボネ沢は山形県小国に流れる明沢川の支流であり、古い記録に名前は出てくるものの遡行の記録は出てこないようなマイナー沢だ。
宮城からはポムチムと私が、新潟からはケーシとナカザワさんが参加し、4人パーティーでなぞの沢となぞの滝の調査が始まった。
道の駅「小国」で合流し、明沢川手前の林道からスタートする。
ソボネ沢、一体どんな沢なのだろうか。
行程
ログ・YAMAP
ソボネ沢~金目川荒沢 / kuzumisawaさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
装備
ハードシェル・沢靴(ラバー)
水1L・行動食
ハーネス・ガチャ類・ロープ(30m)×2本
YOUTUBE
2024年10月20日 ソボネ沢
07:18 林道終点から
林道終点に車を停め、沢までは徒歩で向かっていく。
駐車するとパラりと雨が降っていたが、用意をしているとすぐにやんでくれた。
もう10月下旬、なるべく体は濡らしたくない。
09:48 明沢川入渓
ヤブが酷い長いアプローチに耐えていると明沢川に出る。
河原は開けており、斜面にはスラブ壁も見えている。
景色は解放感があって素晴らしいのだが、ところどころ腰までつかるような瀞があり、寒さでみな悲鳴を上げていた。
風が吹くとたまったものじゃない。
10:21 ソボネ沢大滝
ソボネ沢を遡行していると右岸にスラブ壁に流れ落ちる滝が見えてきた。
名前があるのかすらも分からないので、「ソボネ大滝」と呼ぶことにする。
以前、ナカザワさんとポムチムが明沢川を遡行した際にこの滝を見つけずっと気になっていたようだ。
今回はこのソボネ大滝を越え、記録のないソボネ沢へ入渓する。
落差:80mくらいだろうか
形状:スラブ滝
水系:荒川水系
前衛の滝を登った先にはソボネ大滝がスラブを流れ落ちていた。
下段も含めると大きさは80mくらいだろうか。
東北のスラブ滝の代表「九階の滝」が90m。ソボネ大滝も九階の滝に肩を並べられる大きさだ。
スラブを優雅に流れ落ちるソボネ大滝が美しく、何枚も写真撮ってしまった。
ソボネ大滝は流身右の乾いたスラブをペタペタと登った。
傾斜は強くなく、そこそこ寝ているので遡行に問題はないだろう。
ソボネ大滝の雄大さと爽快なスラブ登りで、ポムチムもナカザワさんもご満悦だ。
ゆっくり時間をかけてソボネ大滝を登っていくも、あっという間に落口に辿り着いてしまった。
地形図で見るとソボネ沢はそんなに長い沢ではないので、ソボネ大滝を越えればもう滝は出てこないのかなと思っていた。
しかし、ソボネ大滝を越えると、すぐに3段の立派な滝が現れた。
その滝を越えてもまた滝。
直登は難しい滝が多かったので、巻きが多くなったが十分に遡行を楽しむことができた。
11:14 ソボネ沢源頭
ソボネ沢の源頭はド平坦のナメが続いており、これにも一同大満足。
テンションが上がって走ってしまうほどだ。
沢が尾根と近づいたところで脱渓。
稜線を越え、金目川荒沢へ目指す。
14:15 金目川荒沢
荒沢はネットに遡行と下降の記録があるため難所もなく、無事下れるだろうと高を括っていた。
しかし、50mちかいナメ滝のすべり台が現れたり、濡れることを回避できないような釜があったりとなかなか波乱万丈であった。
釜ではみんな仲良く濡れ鼠になり、テンションが地の底まで下がった。
それ以降口数も少なくなり、写真もほとんど撮っていない。
荒沢の堰堤まで下りてくれば、体も温まって少しはシャッターを切る元気も出てきた。
レンズに付いた水滴を拭く元気はなかったようだが。
後は車をデポした林道まで戻るだけだ。
15:59 下山
車まで戻り無事遡行終了。
体はビショビショで秋の空気は必要以上に体から熱を奪っていく。
はやく着替えたいが、車は行きの車の中に置いてきてしまった。
エアコンを30度に設定し、凍えながら明沢川の林道まで戻った。
ソボネ大滝は東北のなかでもトップクラスのスラブ滝だろう。
アプローチは少し厄介だが興味があれば是非訪瀑してみてほしい。
滝の上流も美しい滝が続き、遡行対象としても価値があるだろう。
今までこの滝と沢の名前が記録の中で出てこなかったのはやはりアプローチの問題だろうか。
