上州朝日岳 宝川温泉~布引山~上州朝日岳~白毛門~土合

 

2021年2月20日~21日 宝川温泉~上州朝日岳~土合

 

先週は「神室山」にリベンジを果たし、この冬はもう大人しくしていようと思っていた最中、Aさんから山のお誘いが。

新潟付近の天気は良さそうなので宮城から車を走らせ、前日金曜日から中越地方に向かいます。

今回の山行は群馬県みなかみ町の宝川温泉からスタートし、布引山を経由、大烏帽子山の麓で一泊。

翌日は上州朝日岳の稜線を歩き、白毛門から土合に抜ける計画です。

なかなかハードな山行となるなと不安を感じながら、夜明け前に宝川温泉を発つ。

 

行程

2020年2月20日 一日目

2021年2月21日

 

ログ

宝川温泉~布引山~朝日岳~笠ヶ岳~白毛門 / kuzumisawaさんの朝日岳(群馬県)笠ヶ岳(群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

 

装備

・スノーシュー・ストック・ピッケル・12本アイゼン

・ハードシェル・ソフトシェル・ダウンジャケット

・水3L・行動食・夜食

・撮影装備一式

・テント一式・スコップ

 

 

MOVIE

 

2020年2月20日 一日目

5:45 宝川温泉

宝川温泉からスタート。

土合へ下山しそのあとタクシーで車を拾いに来る予定。

人里からかなり離れており、山は静まり返っている。

 

6:15 ナルミズ林道

宝川温泉脇の林道にはスキーヤーのトレースがくっきり残っている。

ノートレースでラッセル祭りも覚悟していたので、少し安心。

どこまで続いているのか分からないがありがたく使わせてもらう。

 

9:40 樹林帯歩き

日も登り、歩いているだけで汗ばんでくる。

それにしてもペースが上がらない。

先週の神室はあれだけ登れたのに、荷物もAさんに持ってもらっているのに、全く持って調子が上がらない。

このままだと大烏帽子山まで行けず敗退となるかもしれない。

 

布引尾根まで一気に700mほど登る。

スキーのトレースは布引尾根の先まで続いている。

どこを滑っているのだろうか。

 

10:25 布引尾根

真っ青に広がる空の下、薄くなってきた雪の上をスノーシューで歩く。

調子は上がらないが、尾根に乗り雪が薄くなったので少しは歩きやすくなったか。

 

先を歩いていると見晴らしのいい尾根に男性が一人休憩されていた。

どうやら話を聞くとスキー仲間が大烏帽子山と朝日岳を滑るとのこと。

遠くを眺めると確かに大烏帽子山にスキーのシュプールがくっきりと刻まれている。

恐るべきBCスキーヤーの機動力。

 

布引尾根を歩き布引山へ向かう。

山域の深部に入ったからか、ヒトケは全くなく、全身で山の美しさを享受する。

心なしか調子も少し上がってきたような気もする。

目の前の朝日岳がどっしりと構えている。

 

快晴の雪山歩きの喜びを閉じこめたかのような一枚。

風は少し強いがハードシェルを着込めばちょうどいいほどだろうか。

夜には少し風が強くなる予報なので、少し不安になる。

 

11:58 布引山

布引山に到着。

現実感のない光景が目の前に広がる。

ここから先はトレースはない。

右手に見える烏帽子山の雪庇が恐ろしく見える。

まず今日の内に目の前の稜線に近づかなければ。

 

烏帽子山は雪庇が発達しているように見えたので、稜線には乗らず大きく左から巻く。

 

13:12 烏帽子山の巻き

烏帽子山を巻き、稜線に近づいた際にパックリと雪庇に切れ込みが入っているのが見えた。

かなり緊張感のあるトラバースとなった。

 

烏帽子山を越え、大烏帽子山に向かう。

雪の丘から綺麗な三角帽子の雪山が見える。

 

13:45 大烏帽子山

大烏帽子山が見えた。

非常に均整の取れた美しい三角山だ。

この山から稜線に乗るつもりだったが、この山は大きく巻いてコルから稜線に乗る計画に変更。

 

ナルミズ沢源流部の雪原を歩く。

 

14:46 地蔵ノ頭

コルから稜線に乗り、朝日岳の稜線を歩く。

朝日岳山頂手前の湿原が地形図が平坦になっているようなので、そこでテントを張ろうと決め、先を急ぐ。

日も少しずつ沈んでいき、太陽光も色味を帯び始めた。

 

稜線は風が強く風紋が広がっている。

 

地蔵ノ頭から朝日岳への稜線はガリガリの雪面と新雪の雪面が交互に出現してくるため、体力・気力が非常に削られる。

深雪区間では膝上のラッセルに難儀し、上がらない足に鞭を打つ。

 

ジャンクションピークまで登ると、さすがに日も傾いてきた。

夕日に照らされる雪面が息をのむような美しさだ。

早くこの日の宿を設営してしまおう。

 

16:45 テント設営地(朝日岳山頂直下)

朝日ヶ原にテントを設営。

夜に備える。

 

明日の分の水を雪を溶かして作る。

 

鍋を作り明日の行動の為のカロリーを摂取するが、風は夜が更けるにつれ強さを増し、全く休めそうにない。

ポールが折れそうなほどの強風がテントを襲い、私達二人を寝させようとはさせない。

結局私は2時間ほど寝れたが、Aさんは一睡もできなかったそうな。

夜間に2回ほど雪を掻きだしたが、それでも朝にはテントを押しつぶさんほどの雪がテントを覆っていた。

 

2021年2月21日

6:00 活動開始

稜線が明るくなってきた。

日の出だ。

風も気持ち弱まり、気温も上がってきたので行動を始める。

 

テントは結局ポールが歪んでしまっていた。

また私の不注意でテントの一部を破損させてしまった。

テントとAさんには申し分ないことをした。

 

雪山で朝を迎える。

稜線から漏れた光で朝日岳がだんだんと明るくなってきた。

 

朝日岳山頂から今日歩く稜線を眺める。

思ったより細い稜線だ。

このままスノーシューで行っていいものだろうか。

稜線の先には谷川岳が見える。

これほど天気のいい日なら稜線は大行列になるかもしれない。

 

6:41 上州朝日岳

上州朝日岳を降り、笠ヶ岳へ続く稜線に取り掛かります。

 

稜線はガリガリでアイゼンがよく効くような雪面なので、早速アイゼンに履き替える。

太陽の光に色づけられた雪面を楽しみながら稜線を歩く。

 

8:09 避難小屋

笠ヶ岳の手前の避難小屋に到着。

ここまで来ると土合から登ってきた登山客が多く見える。

昨日までのヒトケのない山の雰囲気とは一変した世界になった。

 

振り返ると朝日岳と大烏帽子(昨日の大烏帽子山とは違う山)が見える。

稜線を歩いている最中、3PTほど稜線でテントを張ったPTとすれ違ったが、どのPTも強風に難儀していたようだ。

ここから眺めるとよくあんなところで一泊したなと、自分のことながら疑問に思う。

 

9:18 松ノ木沢ノ頭

笠ヶ岳、白毛門を越え松ノ木沢ノ頭に到着。

ここから土合までは下り一本、一気に1000m降ります。

谷川岳のオキの耳もトマの耳もくっきり見える。

 

土合までの下山路は連日の快晴のせいか、昼前の時間でも溶けだしており、かなり腐っていた。

アイゼンも効かない滑りやすい雪質のため尾根から落ちないように慎重に進む。

 

12:08 下山

踏ん張りが効かない足を休ませつつ2時間かけ無事下山。

 

12:14 土合駅

10分ほど歩き土合駅に到着。

これで今回の山行の全行程は終了。

関越タクシーさんを呼び、宝川温泉まで移動(6000円)。

車を回収し、宮城に帰りました。

 

かなりハードだった山行も終了。

今年の雪山シーズンはもう大人しくしていようかなと思います。

布引尾根から見た上州朝日岳稜線。

大烏帽子山の山容。

朝焼けに燃える朝日岳。

素晴らしい景色を見ることが出来ました。

Aさん、お誘いいただきありがとうございます。

また行きましょう。

 

 

訪瀑MAP
今まで訪れた滝の一覧はGoogleMapでまとめております

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事