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赤岩滝と天女滝
先週も二日連続での滝巡りだったが、今週も日光での二日連続での滝巡りになった。
今シーズンも終わりが見えてきたので焦っているのかもしれないが、焦って訪瀑しても家から日帰りで行ける滝が減るだけで何もいいことが無いことに気づいていないのである。
一日目は奥日光の「天女滝と赤岩滝」、二日目は百名瀑の「霧降の滝」の下段に降りてみるつもりだ。
走り慣れた東北道を南下し日光にたどり着く。
ICを降り、奥日光のいろは坂を駆け上り、赤沼駐車場に着いたころにはすっかり日が登っていた。
せめて家から200km程度に収まってくれないか!
ヒトコト滝MEMO
そしてさらに深部に流れる「黒岩滝」、そして黒岩滝の上流に落ちる「天女滝(仮称)」。
日光の中でもかなりコアな滝巡りとなった。
赤岩滝までは登山道がしっかり整備されているが、そこから先は沢登りしながらの訪瀑になるので注意は必要。
行程
- 08:10 赤沼駐車場
- 09:14 西ノ湖入り口バス停
- 10:35 赤岩滝との分岐
- 11:10 柳沢川入渓
- 11:45 枝沢分岐を右に
- 12:04 12m分岐瀑
- 12:10 7m分岐瀑
- 12:20 黒岩滝
- 12:46 天女滝
- 14:35 赤岩滝分岐
- 14:40 赤岩滝
- 16:20 西ノ湖入り口バス停
- 17:20 赤沼駐車場
ログ・YAMAP
赤岩滝・黒岩滝・天女滝 / kuzumisawaさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
装備
ハードシェル・沢靴(ラバー)
水1L・行動食
ハーネス・ガチャ類・ロープ(30m1本)※使用せず
撮影装備一式(魚眼レンズ+角型フィルター)
2021年9月19日 赤岩滝と天女滝
08:10 赤沼駐車場
今回の訪瀑の目標である「天女滝・赤岩滝」へのアクセスは悪く、赤沼駐車場から出る「低公害バス」を使い、西ノ湖まで移動。
そこから登山道を歩き「赤岩滝」へ向かうことになるのだが、低公害バスはもちろん9月末まで運休!
出発する寸前に「まさかバス、運休してないだろうな?」と調べた自分を褒めてやりたい!
急ぎ車に自転車を積み込み、何とか西ノ湖までのアクセスを確保できた。
危なかったー!!
腰にハーネスを付け、40Lザックを背負い、MTBを走らせる男の姿は異様に目を引くことが分かった。
西ノ湖バス停までの道は完全に舗装されており、快晴の下、初秋のさわやかな風を感じながらの快適サイクリングを楽しむ。
弓張峠を越えて、40分弱で西ノ湖のバス停に辿り着いた。
09:14 西ノ湖入り口バス停
ここでMTBから下り、登山道に入る。一応鍵もかけておく。
まずは赤岩滝との分岐を目指す。赤岩滝まではしっかりと整備されている登山道が続くので迷うことはないだろう。
気持ちのイイ奥日光の原生林が続いている。
これほど整備されているならもっと奥までMTBを持ってくればよかったと少し後悔。
10:35 赤岩滝との分岐
堰堤を越えると登山道がなくなり、柳沢川の河原を歩くことになる。
ここも明瞭ではないが踏み跡はある。
赤岩滝の落ちる枝沢への分岐には目印も多いので見落とすことはないだろう。
11:10 柳沢川入渓
という作戦を取り、まず天女滝へ向かうことに。
ここからと登山道もなく、沢登りの世界になる。
泥ゴルジュや連続する小滝を越え、先に進む。
ヌメりはかなり強く、フェルトの方がよかったか?とも思ったが、フェルト底自体にいい思い出が無いので毎回ゴム底を履いてきてしまう…
11:45 枝沢分岐を右に
しばらく沢沿いに進むとナメになっている二股の分岐が出てくる、この分岐の右俣に天女滝は流れているはずだ。
分岐からしばらくは美しいナメ滝が続く、時間に余裕があれば一眼を取り出し撮影をしたかった。
時間もないのでTG-6での撮影。
12:04 12m分岐瀑
先を進むと12mの扇状に広がる無名分岐瀑が出てきた。
大きさも姿も申し分ない。
この滝を見て、天女滝への期待も膨らんだ。この滝は左岸の踏み跡から巻いた。
12:10 7m分岐瀑
さらに上段に同じような7m滝が出てくる。
右岸・左岸には明瞭な踏み跡がなく、どうしようかとしばらく考えていたが、「あ、直登すればいいや」と発想の転換。
フリクションもしっかり効いているので、流身左をスタスタ登れた。
12:20 黒岩滝
形状:段瀑
水系:柳沢水系
7m扇滝を登ると現れるのがこの黒岩滝。
名前は赤岩滝と対になっているが、落差は15mと赤岩滝と比べてしまうとかなり小ぶり。
しかし一段目と二段目で全く異なる流身を描いていて、個性的な滝ではあった。
右岸の踏み跡から小さく巻いて上流へ。
12:46 天女滝
形状:分岐瀑
水系:柳沢水系
遂にこの日の目的である「天女滝」に辿り着くことが出来た。が……
先人の記録では、美しい水紋を見ることが出来る分岐瀑とのことだったが、これでは台無しだ…
まだ葉も繁っているので最近倒れたのだろうか。不運だ。
「山は逃げない」という言葉は山で無理をしすぎないための自制の言葉であるが、滝や沢は天候や地震の影響を大きく受けることが多々あるのでたまに「逃げて」いってしまう。
天女滝は仮称でしかなく、奥村高志さん『日光四十八滝を歩く』で「天女が空に舞い上がるかのような滝」とあるため、先人の滝ヤさんが「天女滝」と呼んでいるため、私もそれに倣いました。
木が邪魔なのと心がすでに萎えてしまっていたので撮影はほどほどに道を戻り、赤岩滝を目指す。
14:35 赤岩滝分岐
柳沢を下り、登山道まで戻ってきた。
登山道から赤岩滝との分岐に入る。
赤岩滝までは目と鼻の先だ。
14:40 赤岩滝
形状:段瀑
水系:利根川水系(柳沢)
これはデカい、日光でも有数の段瀑だ。
これほどの滝ならアクセスさえよければきっと多くの観光客を集めることが出来ただろう。
奥日光の深部にひっそりと流れる秘瀑というにはデカすぎるが、この佇まいも美しい。
渓谷のドン詰まりに流れる赤岩滝。
四段に流身を分けて流れ落ちているが、その四段の流身、全てが個性的で面白い。
一段目は落口から少し膨らみながらも落ちる直瀑、二段目は少し傾斜が寝ており流れは緩くなる、三段目は二条に分かれ、四段目は三条に分かれている。
この滝は正面から四段の流れをそれぞれ楽しむように眺めたい。
16:20 西ノ湖入り口バス停
赤岩滝からバス停駐車場に着いた頃には日も落ち始めており、西日が差し込んでいました。
ここから弓張峠まで地獄のヒルクライム…
久々の自転車で荷物背負いながらのMTBヒルクライムはしんどい!!
緩い登りですが必死にペダルをこぎながら弓張峠を目指す。
峠を越えてしまえば、あとはダウンヒルで一瞬で赤沼駐車場に着く。
17:20 赤沼駐車場
無事赤沼駐車場に到着しこの日の訪瀑は終了。
この後は風呂に入り、夕食を済ませ、道の駅で就寝。
翌日の霧降の滝に備える。