赤滝・黒滝 ~山形県・米沢~ 双竜峡

 

 

2020年7月24日 双竜峡 赤滝・黒滝

 

 

火焔滝と剣急滝から無事帰り、米沢で1泊。

疲れを癒しまた次の滝へ向かいます。

この日は米沢から南に走り、西吾妻スカイバレーを走り「双竜峡」へ向かいます。

「双竜峡」に流れる「赤滝」「黒滝」はどちらも100m級の巨瀑であり、双竜峡からもはっきりとその姿を見ることが出来ます。

 

黒滝・赤滝
 DATA 赤滝/黒滝
 落差:100m/100m(上下段合わせて)
 形状:分岐瀑
 水系:最上川水系
 アクセス ★★
 危険度  ★★★
 絶景度  ★★★★

ヒトコト滝MEMO

米沢から南下し西吾妻スカイバレーを走っていると、左手に双竜峡が見えてくる。
双竜峡の展望台から遠見できるのが「赤滝」と「黒滝」。
滝壺へは沢に下り尾根に登り、また沢へ降り滝に向かう。
どちらの滝も100mの落差を誇る巨瀑。
滝壺までも片方の滝だけなら1時間半で行けるお手軽さ。
ただし道は不明慮。

MAP

YAMAP

 

行程

5:00・米沢出発~6:00・双竜峡展望台~6:47・沢へ下降開始~6:54・堰堤到着~7:10・尾根筋~7:40・赤滝下降開始~7:53・赤滝到着~8:40・赤滝出発~8:50・尾根到着、黒滝下降~9:16・沢到着~9:20・黒滝到着~10:15・黒滝・下段出発~10:30・黒滝上段到着~11:25・黒滝上段出発~13:00:駐車場到着

 

装備

・ハーネス・30mロープ1本・ハンマー・ハーケン・スリング・下降器・マイクロトラクション

・沢靴・ハードシェル

・撮影機材一式

 

MOVIE

 

5:00 米沢出発

金曜日は晴れの予報でしたが、まさかここまで晴れるとは思いませんでした。

太陽が眩しく目が眩むような晴天!

今日もきっといい滝日和になることでしょう。

米沢を出発し南へ向かい「西吾妻スカイバレー」を走り、「双竜峡」へ向かいます。

 

6:00 双竜峡展望台

途中のコンビニに寄り、双竜峡に着いたのは午前6時。

双竜峡に太陽は差し込んでおらず、未だ影の中です。

左手に見える滝が「赤滝」、右手に見える滝が「黒滝」です。

黒滝の右上に見える滝が「黒滝・上段」でしょうか。

今日は赤滝に行ってから、尾根を越えて隣の沢の黒滝へ行き。最後は黒滝の上段を目指します。

 

西吾妻トンネルの手前のにある路側帯の駐車スペースに車を停め、いつもの如く滝巡り装備の準備です。

早速滝に向かいますが、沢へ降りるルートが不明瞭です。

なんとなく緩そうな場所を探し、沢へ下降していきます。

 

6:47 沢へ下降

先人たちのレポートでは堰堤工事のために重機が乗り入れしていた砂利道があると書かれていたましたが、

それっぽい道はあったが途中で崩れてしまっていて見つけることが出来ませんでした。

地形図の傾斜の緩いところを狙って沢に降りていきます。

 

6:54 堰堤到着

堰堤まで降りてきました。

この堰堤は右岸から巻けます。

上段の堰堤も巻き、そのまま緩い地点を探して尾根を登っていきます。

 

7:10 尾根筋

尾根までの道は急登で、木の根を掴みながら進んでいきます。

 

尾根まで登ったらあとはずっと上流に向かって尾根筋を歩きます。

ヤブはそこまで濃くないので、さくっと降下地点まで行きましょう。

 

7:40 赤滝下降開始

尾根の斜度が緩くなり、下れそうな斜面を見つけ下降を始めました。

少し下ると誰かが残したピンクテープが見えました!!

下降地点があっていることを核心し、滝へ斜面をトラバースしていきます。

 

下降ルートの話

この時はピンクテープが見えて、そのままピンクテープを追いかけてしまいましたが、たぶんあのルートは間違いだったのではと思います。

多分尾根の先まで進みco1200の地点からのトラバースが正解なんだと思います。

往路はかなり長いトラバースとグズグズの斜面で時間を取られましたが、崖沿いを歩いた帰路は10分もかからず尾根に戻ることが出来ました。

黒滝も崖沿いを避け、沢の下流に降りてしまいましたが、もっと崖沿いを使った帰路は楽に戻ることが出来ました。

 

GPSだと正しい(と私が思う)ルートを結んでみました。

尾根からの下降は尾根を進み1200mの等高線と被る地点から崖沿いにトラバースをしていくのが最も楽に滝前まで行けると思います。

私達が見たピンクテープは回収できなかった残りだったのかもしれません。

やっぱりピンクテープを信じすぎるのはよくないですね

 

 

間違った道でもなんとかトラバースし沢へ下っていきます。

 

沢に降りると滝が見えてきました!

ついに赤滝とご対面です!!

7:53 赤滝

DATA
・落差:100m
・形状:分岐瀑
・水系:最上川水系

狭隘な谷に流れる落差100mの大分岐瀑。

あまりにも大きな崖が聳えており、滝の落口を見上げると少し頭がくらっときました。

滝には光が当たらず影になっており、滝も青い怪しい色を放っております。

滝と岩盤の大きさを取りたかったのですが、今回持ってきたズームレンズではあまりその大きさを伝えることが出来ませんでした…

 

落口からの流身も品があり、撮っていて背筋が伸びる滝でした。

荒々しい岩盤と品のある流身の対比が非常に美しい滝です。

 

8:50 尾根到着・黒滝下降

尾根に戻る道は、滝前から崖沿いをトラバースして戻ったところ尾根まで10分程度で戻ることが出来ました。

本当ならこのまま黒滝川に下ればよかったのですが、少し尾根を戻り傾斜の緩いところを探し下降を開始しました。

 

トラバースをしながら滝へ向かっていましたが、斜度があり土も腐っていてトラバースが危なさそうな斜面があったのでロープを出しました。

30mをダブルで使えばちょうど沢へ降りられる高度でしたので懸垂下降し沢へ。

崖沿いのルートを取っていれば、ロープなんて出さなくても行けたとは思います。

 

9:16 沢到着

懸垂下降し沢に到着しました。

ここを越えれば黒滝到着です。

 

9:20 黒滝

黒滝の下段に到着しました。

黒滝は上段、中段、下段の三段に分かれているのですが、「双竜峡の黒滝」と呼ばれるのはこの下段です。

横顔がイケメンな分岐瀑。

周囲の緑、岩盤の黒、流身の白。バランスの整った、被写体映えする滝です。

上段は岩盤に沿いながら流れ、最下段で飛ぶように流れ、滝壺に落ちていきます。

落差、水量、姿。すべてが高水準にまとまっています。

 

滝壺で休憩していると落口に光が当たり始めました!

太陽の光が飛沫で乱反射し、幻想的な空間が広がります。

ひさびさに「滝巡りしていてよかった~」と感じる滝でした

 

10:15 黒滝下段出発

黒滝の下段を楽しんだ後は、黒滝の上段を目指します。

黒滝の左岸のガレ斜面を登っていきますが、ここが一番難所だったと思います。

ガレ斜面を登った後、落口にトラバースするところは本当に足も手もなくて、結局勢いで行くしかありませんでした。

多分、落口に出るのは間違いで、もっと大きく巻くのが正解だったと思います。

 

下段の落口に出た後は、もう一度ヤブに入り、渓流瀑っぽくなっている中段を巻いて上段に進みます。

滝の周りは板状節理になっていて、かなりもろいので注意しながら進みます。

ヤブから出たら、ドンピシャで滝前に到着!

幻の黒滝の上段到着です!!

 

10:30 黒滝・上段

黒滝の上段はだいたい25mくらいでしょうか。

幅広の分岐瀑で、板状節理の岩盤に流身が細かく分岐する姿が美しいです。

滝壺は浅く、流れはそのまま中段の渓流瀑になり、下段の滝壺へ吸い込まれていきます。

危険を冒して登ってきた甲斐がありました

 

滝を後にし、帰路につきます。

黒滝の下段に戻り、崖沿いをトラバースし尾根に戻ります。

尾根から堰堤への下降は枝尾根に入ってしまい、少し手間取ってしまいましたが何とか沢に到着。

堰堤まで戻ればもう着いたも同然です。

 

13:00 駐車場到着

堰堤から西吾妻スカイバレーまで緩斜面を登り、車まで戻ってきました。

これにて「双竜峡の赤滝・黒滝」の滝巡りは終了です。

汗と沢のかほりを落とすために温泉に寄ってから帰りましょう。

 

13:30 白布温泉・西屋旅館

西吾妻スカイバレーの途中にある「白布温泉」の「西屋」に寄りました。

道を走っていた時に見えた茅葺屋根の宿が気になり、駐車場に停車。

江戸時代に建立された御影石の白布温泉最古の風呂!!源泉かけ流しの打たせ湯!

これで700円は安い…

次は是非、泊りで行きたい温泉です

 

14:10 白布大滝

白布温泉に流れる落差20mの白布大滝にも寄ってみました。

温泉に入った後に長い長い階段の登り降りでまた汗をかいてしまいました…

滝自体の水量はありますが、上段が堤防になっており景観が残念でした。

西屋にあった日本画では上段も堤防になっていない美しい滝の姿が描かれていたのですが…

無常……

 

 

白布温泉から米沢に下り、宮城へ戻ります。

梅雨の中の貴重な連休、久々の滝巡りが成功に終わりほっとしました。

赤滝・黒滝、どちらの滝も巨瀑で秘瀑で名瀑で。

本当に行く価値があった滝でした。

 

今年の滝巡りは例年とは違い色々なところで制限が掛けられてしまっておりますが、私は私なりに滝巡りを続けていこうと思います。

とりあえず、梅雨が明けたら「シャチアシヒネリ滝」の再訪と「九階の滝」でしょうかね。

 

 

 

訪瀑MAP
今まで訪れた滝の一覧はGoogleMapでまとめております

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