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小川谷廊下
2024年のGW、休みをつなげることが叶わなかったため、紀伊半島遠征のような遠出はできない。
自分の中で案としてあったのは「奥秩父」か「丹沢」。
どちらにしても関東近辺を回ろうかと考えていた。
そんな中で、団栗林さんから丹沢へのお誘いがあり、その案に乗っかることに。
私からは「小川谷廊下」を提案。
1日目は無事「小川谷廊下」の案が採択された。
仕事終わり、仮眠をとってから丹沢に向かう。
丹沢エリアはほとんど経験がなく、今回で2度目の訪問になる。
早戸大滝の訪瀑以来、3年ぶりだろうか。
丹沢一の美渓とも呼ばれる「小川谷廊下」、楽しみだ。
行程
ログ・YAMAP
小川谷廊下 / kuzumisawaさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
装備
ハードシェル・沢靴(ラバー)
水1L・行動食
ハーネス・ガチャ類・ロープ(30m)
2024年4月28日 丹沢・小川谷廊下
07:14 田沢湖ロッヂ
金曜日の夜、仙台を出発し神奈川県の丹沢エリアに向かう。
GWの初日だからか、さすがに車の数も多い。
そこまでの渋滞には捕まらず丹沢ロッヂに到着した。
駐車場で服を着替え、ハーネスを履く。
09:39 小川谷入渓
小川谷廊下までアプローチが長く、林道を1時間超歩かなければならない。
以前はこの林道の奥まで車で行けたため小川谷廊下の遡行パーティーが多かったようだが、今となっては林道が使えなくなり遡行パーティーもめっきり減ったようだ。
快晴の空の下、滝汗をかきながら小川谷を目指す。
09:46 F1
小川谷にたどり着くと、すぐに1本目の滝が出迎えてくれた。
2mほどの小ぶりな滝だが、光の入った壺も、岩に乗った苔も美しい。
ここは流身右から登る。
09:50 F2
F2はCS滝。挟まっている大岩は5~6mはありそうだ。
水量が少なければ左からも登れるようだが、今回は右から登る。
残置もあったが岩肌がかなりすべり、体を持ち上げられない。
まごまごしていると団栗林さんが残置を使わずに、するっと登って行ってしまった。
10:08 F3
F3以降、大きな滝も出てくるが簡単に登れる滝が多い。
光がよく入る美しい渓相で、小川谷廊下が丹沢で一番の美渓と言われているのもよくわかる。
ところどころゴルジュ地形となっており、小川谷廊下の名前の理由を窺い知れる。
11:41 大岩
小川谷廊下名物の大岩が現れた。大きさは10m~15mくらいあるだろうか。
比較対象に人を入れた写真を撮っておくべきだったと今後悔している。
今は岩の下をくぐれるようになっているが、昔はこの岩の上を進んでいくしかなかったらしい。
大岩を超えた先には美しい世界が待っていた。
花崗岩に抹茶パウダーのように苔が降りかかっている。
このゴルジュ区間が一番心が躍った。
ゴルジュでも全く暗くなく、光が入ってくる明るい渓相なので小川谷廊下はぜひ晴れの日に行ってみてほしい。
12:14 石棚
落差20mの「石棚」が見えてきた。
小川谷廊下で唯一の名前がついている滝だ。
丹沢では滝のことを「棚」と呼ぶ。
落差:20m
形状:段瀑
水系:酒匂川水系
1段目、2段目は直登できそうにないので右岸から巻いた。
どこから登るべきか分かりづらく、半信半疑で進むと中間支点があり一安心。
伸ばしていたロープをクリップし、無事に高巻けた。
最後に現れた7~8mくらいの小滝。
途中までノーロープで登ってみるがあと1手が出せず一度降りる。
ロープを出し団栗林さんがチャレンジ、さらっと登ってしまう。さすがの一言だ。
その後、ロープを垂らしてもらいながらもう一度チャレンジ。
団栗林コーチのアドバイスのもと何とか登ることができた。
小川谷廊下ではこの滝が一番スリリングだと個人的には感じた。
13;49 崩壊した堰堤
崩壊した堰堤が出てくればこの小川谷廊下の遡行も終了。
帰路は作業道を使い、入渓点まで下りてくる。
また長い林道を歩き丹沢ロッヂを目指す。
16:13 下山
駐車場まで戻り、小川谷廊下の遡行終了。
靴を脱ぎ、入念にヒルチェックをするもヒルは見当たらず。
沢や作業道にはおり存在は確認できていたが、ヒルの被害は一度も受けなかった。
覚悟して丹沢に踏み込んだが、ちょっと拍子抜け。
小川谷廊下はアプローチの長さだけが難点だが、その他はすべて満点。
沢は美しく、程よい難易度。
シーズン初めには絶好だろう。
わざわざ仙台から遠征した甲斐もあった。
その後は秦野に戻り焼肉で打ち上げ。
キャンプ場にテントを張り、翌日の源次郎沢に備える。