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米子沢
巻機山
町域の東端にあり、巻機山(一九六七メートル)と、北西に続く割引岳(一九三〇・九メートル)、北東に続く牛ヶ岳(一九六一・六メートル)を併せて巻機山塊ともいい、安山岩を主体とする。六日町および群馬県利根郡水上町との境をなす。南西麓の清水からは頂が見られず、割引岳方面をさして巻機山と称している。割引岳寄りの頂上には巻機権現が祀られ、里宮は清水の富士権現神社である。登山路は清水から桜坂に出て、ここから割引沢を遡上して割引岳に至る道と途中落合(かつては両部ともいった)から割引岳の東の峰に着く道、さらに前巻機・織姫ノ池を経て巻機山の西の峰に着く道とがある。前巻機を経る道はもと巻機権現の登拝路であった。山頂途中の小鞍部は御機屋ともいわれ、巻機姫命の機織場の伝承が残る。登拝路は長崎の姥沢(ながさきのうばさわ)から神字山・割引岳・巻機山とたどる道もある。姥沢にも巻機権現の里宮があり、途中神字山には巻機大権現の石塔が残る。登拝は近世後期以降盛んとなり、昭和一七年(一九四二)には現在の富士権現神社に巻機講社が設立され、以来大峰講も兼ねた代参登山が毎年行われている。
"まきはたやま【巻機山】新潟県:南魚沼郡/塩沢町", 日本歴史地名大系, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2023-12-17)
今回は0泊3日の男二人旅の記録になる。
もともとは私が盆の最終日に米子沢に行こうとしたものの、強風で断念したところから話は始まる。
年内に米子沢には行きたかったので、チャンスを虎視眈々と狙っていると、なんと絶好のチャンスが現れた。
後輩Hと金曜日仕事を終え、すぐに東北道に乗り込み、新潟県南魚沼に向かう。
何度か走ったことがあるルートだったので分かっているともりだったが、仕事終わりの体にこの長距離移動はつらい。
何とか南魚沼にたどり着いたのは朝の3時過ぎ。
2時間ほど仮眠をとったが、ほぼほぼ眠れず、朝の陽ざしに嫌気がさしながらも準備を始めた。
行程
- 05:20 桜坂駐車場
- 06:22 米子沢入渓
- 07:39 くの字5m滝
- 08:43 ゴルジュ連瀑帯
- 09:17 15m滝
- 09:25 大ナメ帯
- 10:41 脱渓
- 11:46 巻機山
- 14:54 下山
ログ・YAMAP
米子沢 / kuzumisawaさんの巻機山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
装備
ハードシェル・沢靴(ラバー)
水1.5L・行動食
ハーネス・ガチャ類・ロープ
YOUTUBE
2023年9月1日 米子沢
05:20 桜坂駐車場
5時にはすっかり辺りも明るくなり、登山の準備始めている人もちらほら出てきた。
8:2で登山、沢登りの割合だろうか。
さすが米子沢。沢登りの比率が多い。
06:22 米子沢入渓
入渓までのルートは明瞭で、迷うことはないだろう。
米子沢に入渓しても序盤はほぼゴーロで水は伏流し見えない。
しばらく歩くと花崗岩の岩盤が目立ってくる。
米子沢の始まりに胸も高鳴っている。
07:39 くの字5m滝
しばらく花崗岩のナメ滝を歩いていくとくの字型の小滝が現れた。
この滝でロープを出しているパーティーもいたので一応持ってきたが、ここは問題なく流身右から上ることができた。
左岸の巻道も使えるようだ。
右岸から支流が流れ込み15mほどの滝が現れた。
太陽も登り、沢に光が差し込み、花崗岩が光を反射する。
この米小沢はポムチムに何度かおススメされていた沢だった。
確かにこの光景は人に勧めたくなる。
08:43 ゴルジュ連瀑帯
渓相がガラッと変わり、谷がグッと狭まる。
両岸が階段のようになっているので遡行には問題がなかった。
ただ米子沢は1級くらいと聞いていたので、これ1級か?と疑問が生じ始める…。
大渓谷とまではいかないが、それでも見事な渓谷美だ。
この区間が一番迫力があり登っていて楽しかった。
岩にヌメリはなくグイグイ登ることができる。
しかし高さはあるので注意は必要だ。
09:17 15m滝
ゴルジュ区間の終わりは15m滝。
この滝は右岸から登った。
ついに米子沢の顔とも言える大ナメの入り口に辿りついた。
09:25 大ナメ帯
これがあの米子沢の大ナメかと感動しながら登っていく。
沢床の花崗岩も両岸の緑も、そして広がる青空。すべてが素晴らしい。
このエリアは一眼カメラをザックから出し、スピードを落としゆっくり進んでゆく。
感動的とも言える絶景が広がる。
これは無理して仙台から南魚沼まで来た甲斐があった。
0泊3日の価値はあるだろう。
10:41 脱渓
そんな絶景も永遠には続かない。
脱渓時、避難小屋までの道も分かりやすく至れり尽くせりの沢だ。
あっという間に避難小屋に辿り着き、米子沢の遡行が終了した。
11:46 巻機山
せっかくなので巻機山のピークも踏んでから下山しよう。
巻機山は山頂付近は堆積岩の地質になっており、起伏も穏やかになり長閑な印象を受ける。
池塘が点在し、きっと登山で来ても大変楽しめる山だろうと感じた。
14:54 下山
巻機山から桜坂登山口までは井戸尾根経由で下山した。
下山時の風景も大変すばらしく、ヌクビ沢や割引沢も見ることができた。
6合目くらいからヘリコプターが頭上を慌ただしく往復しているのが見え、さらに下ると登山口の方角からサイレンも聞こえてきた。
なにやら険吞な雰囲気を感じ、さっさと下ってみるとやはり米子沢での事故があったようだ。
米子沢はその渓相の美しさから多くの入渓が見られ、その分事故も多く起きてしまっている。
私も「米子沢は簡単、1級くらい」と聞いていたのでそのつもりで入渓してしまったが、実際登ってみると2級くらいはあるように感じた。
確かに登りやすく、悪い箇所はあまりないと思うが、それでも足を滑らせたら事故につながるような落差の滝も多い。
FARM FRONT
そのまま仙台に帰ってもよかったのだが、せっかく南魚沼まで来たのだからとギリギリまで観光をすることに。
立ち寄ったのは無農薬栽培米のおにぎりを楽しむことができる「FARM FRONT」。
清津峡に向けて車を走らせていたら偶然目に入り立ち寄ったのだが、なんとこれが大正解。
今まで食べたことがないほどの甘みを感じるおにぎりだった。
清津峡
閉館ギリギリで辿り着いた「清津峡」。
日本三大渓谷の一つにも数えられているが、最近はフォトスポットとしてよく知られているだろう。
郷に入っては郷に従えの精神で我々もしっかりSNS映えする写真を撮ってまわった。
清津峡
信濃(しなの)川の支流、清津川中流の景勝地。両岸に岩壁が切り立つ大渓谷で、「日本三大峡谷」の一つとして知られる。一帯は野生の動植物の宝庫で、学術的価値も高い。紅葉の名所としても有名である。国指定名勝 国指定天然記念物 新潟県十日町(とおかまち)市
"清津峡[百科マルチメディア]", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2023-12-17)
佐渡弁慶
さすがにもう帰ろうかと思ったが、そろそろ夕飯時だ。
せっかくなので日本海の魚介を食べてから帰りたい。
いろいろ検索してみると佐渡島に本店を構える「佐渡弁慶」という回転ずしが美味しいらしい。
7時ごろにたどり着いたが、店は超満員。
空腹が限界を越え、頭痛一歩手前まで追い込まれたが、9時過ぎにようやっと店に入ることができた。
どうやら新潟でのジャニーズのコンサートがあったようで、それでいつも以上に混んでいたそうな。
空腹もあったからかもしれないが、味はこれまで食べた回転ずしの中では断トツに旨かった。
特に「のどぐろ」が素晴らしく、旨味が口の中で広がる絶品だった。
男2人でひたすら食べ続け計9000円。
旨すぎてオーダーが止まらなかった結果だ。
下山後はなるべく早く帰宅したい派である自分だが、新潟からの帰りなら、どれだけ遅くなっても「佐渡弁慶」には寄りたいと思うくらいには感動した。
夜10時、満腹になりいい加減仙台に帰ることに。
片道4時間弱、3時前には仙台に着き、家でゆっくり寝られるだろうとその時は思っていた。
しかし、ほぼほぼ寝れないまま沢登りをし、しっかり観光もして、満腹になるまで寿司を食った人間が睡魔に勝てるはずもない。
途中のPAで仮眠、後輩Hと運転を交代するも、後輩Hも撃沈し仮眠。
結局、仙台に着いたのは朝になってからだった。
仮眠は取っていたが結局0泊3日となった弾丸魚沼旅が終了した。
気になっていた米子沢は想像以上の美しさであったし、新潟の観光・魚介も楽しむことができた。
単なる土日に予定を詰めまくってすることではないかもしれないが、南魚沼のすばらしさは強烈な印象として記憶に刻まれた。
今はつらかった運転や翌日の地獄のような疲労感などは忘れ、楽しかった思い出だけが残っている。
2024年もこういった旅をしたいと切に思う。