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2022年1月1日 屋久島・大川の滝
鹿児島県佐多岬の南約60キロメートルの洋上(北端が北緯30度30分付近)に位置する、ほぼ円形の島で大隅諸島 (おおすみしょとう) の1島。面積504.88平方キロメートル。最高点は宮之浦岳 (みやのうらだけ) の1936メートル、九州の最高地点である。鹿児島県熊毛 (くまげ) 郡屋久島町に属する。東方20キロメートルにある種子島 (たねがしま) が細長い低平な地形であるのとは対照的に、本島には1000メートルを超す山峰が30座以上もあり、急峻 (きゅうしゅん) な地形の山岳島である。北西部の一部を除き島の周囲には基盤をなす熊毛層群(白亜紀から古第三紀)や段丘堆積 (たいせき) 物がみられるが、内側の山地はすべて貫入した花崗 (かこう) 岩類で覆われる。種子島との地形・地質上の相違はこの貫入岩の有無に起因する。本島の気候は、これら地形的特異性と相まって複雑である。降水量の多いことはよく知られ、海岸部の平年値でも4000ミリメートルを超える。内部の高地では、その2倍以上とも推定される。これは「屋久島では月に33日雨が降る」という俗諺 (ぞくげん) に言い表されるように、降水日数の多いことによる。山と水の島とよぶにふさわしい。気温は、海岸部では年平均19℃ぐらいで最寒月でも10℃を下回る日は少ない。しかし、内部ではその高度のため降雪や積雪もある。これら地形や気候条件により、植生分布に著しい特色がある。縁辺の200メートルまでは、アコウ、ガジュマル、ヘゴなどの亜熱帯植生、200~800メートルは、クス、シイなど暖帯林、そこから1600メートルまでがヤクスギ帯、それ以上がシャクナゲ、ヤクザサ帯となっている。
"屋久島", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2022-01-09)
前日からの続きです。
鹿児島スタートの阿蘇弾丸観光の翌日は今回の旅の目的地である「屋久島」に上陸する。
屋久島の滝と言えば「大川の滝」や「千尋の滝」が有名だろう。
しかし私の中では「竜王の滝」の印象が強い。
日本全国でも秘境中の秘境にある一等級の秘瀑だ。
いつか挑戦したい気持ちもあるが、それは今回ではない。
未来の竜王の滝への挑戦の下見として3日間、屋久島を巡った。
滝の島でもある屋久島を台帳する滝の一つだ。
この年は台風が少なく、冬期の水量が減ってしまっていた。
豊水期に訪れると岩盤を埋め尽くすような流身の大川の滝に出会えるだろう。
行程
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屋久島・滝巡り
07:00 鹿児島空港
朝一の便で鹿児島空港から飛び、屋久島空港へ。
想像以上に屋久島空港が小さかった…
小雨が降るなか、遂に仙台からやっとのことで屋久島へ辿り着く。
屋久島を発つまでの3日間、降ったり止んだりの小雨が続いた。
11:21 大川の滝駐車場
屋久島空港の駐車場でレンタカーを借り、まずは百名瀑の一つ「大川の滝」へ。
屋久島を時計回りに走りながら滝へ向かうが、少しずつ人の気配が消えてゆく。
駐車場に着くころには携帯の電波も無くなった。
こんな時期でも私のような観光客もいるようで、駐車場には「わ」ナンバーの車が3台ほど止まっていた。
滝は駐車場から1分ほどで見えてくる。
海と山の近さは屋久島特有だ。
11:25 大川の滝
形状:分岐瀑
水系:大川水系
九州最南の百名瀑は屋久島を代表する「大川(おおこ)の滝」。
滝が見えてきて、まず思ったのが「水量が少ない……」。
大川の滝の特徴である2本の太い流身が1本しか見えない。
冬は水量が少ないだろうと思っていたが、流身が消えているとは思っていなかった。
屋久島の方から話を聞くと、2021年は台風が少なったので山の保水している水量が少なったとのこと。
残念だがしょうがない。屋久島にはまた何度か訪れるつもりなのでその時に2本の流身を拝められるように祈る。
周囲のホルンフェルスとエメラルド色の滝壺が印象的な滝だ。
これほど海に近いところに流れている滝で80mもの落差を誇るのは珍しい。
洋上のアルプス「屋久島」特有の風景だろう。
大川の滝は道を戻り千尋の滝へ行こうかとも思ったが、まずは屋久島を一周しようかと思い屋久島西部林道を走る。
東部の道を走っていた時には人の気配がないなと思いながら走っていたが、西部林道は獣の気配が強いと感じた。
ヤクジカ・ヤクザルとも出会った。
道のど真ん中で我が物顔で毛繕いをするヤクザルを眺めながら進む。
ヤクザルはニホンザルの亜種であり、九州のホンドザルと比べると体毛が長く四肢が短いのが特徴だ。
12:57 屋久島灯台
西部林道を抜けると白亜の灯台が待ち構えていた。
明治30年から運用されている「屋久島灯台」だ。残念なことに中を観ることはできない。
灯台越しの屋久島の海を眺める。風が強く荒れている。
屋久島の北東に位置する屋久島の表玄関「宮之浦」に着いた。
コンビニのない屋久島では食料を確保するにも一苦労だが、宮之浦に着いてしまえば観光客向けの食堂がある。
いつもの遠征では昼は移動しながらコンビニおにぎりを頬張っていることが多いが、コンビニが無いとなるとここまで自分は無力になるのかと落ち込んだ。
空腹が限界になったタイミングで食堂に転がり込み屋久島名物「飛魚ラーメン」を頂く。
スッキリとしたアゴ出汁が素晴らしい。
16:10 千尋の滝
形状:段瀑
水系:鯛ノ川水系
日本に「千尋」と名前が付いた滝は何本もあるが、私はこの滝が一番「千尋の滝」の名前に相応しいと思う。
滝自体はよくある段瀑だが、この滝の特徴は何と言っても右岸の花崗岩の一枚岩だ。
磨かれた花崗岩の美しさとそのスケールの大きさは日本でも唯一だろう。
滝壺までの道は整備のため通行止めになっていた。
16:40 竜神の滝
形状:直瀑
水系:鯛ノ川水系
千尋の滝の下流に流れる竜神の滝。橋の上から木々の合間から流身を覗けるが、その全貌は見ることが出来なかった。
落差30mあるとは思えなかったが、木に隠れて上部が見えなかったのかもしれない。
16:50 トローキの滝
形状:直瀑
水系:鯛ノ川水系
竜神の滝の下流、落差6mの海岸瀑「トローキの滝」。
トローキの滝という特徴的な名前だが、別名は「トロ沖の滝」。海岸瀑らしい名前だ。
広い滝壺というか、海というか、浦というか。
滝越しに見えるモッチョム岳が夕日に燃えている光景が非常に印象に残っている。
鯛ノ川の3本の滝を訪瀑しこの日の活動は終了。
明日の屋久島トレッキングに備えるために予約した宿に向かう。
今回の遠征では2日間、屋久島グリーンホテルさんを使わせて貰った。
明日は白谷雲水峡から太鼓岩に向かう。