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2021年1月1日~2日 白谷雲水峡・屋久杉巡り
鹿児島県、屋久(やく)島北東部にある渓谷。宮之浦川の支流、白谷川上流の標高600~700メートル付近に位置する。推定樹齢3000年の弥生(やよい)杉をはじめとする屋久杉や、花崗(かこう)岩の間を流れ落ちる滝などが見られる景勝地。面積4.24平方キロメートルの自然休養林がある。
"しらたにうんすい‐きょう【白谷雲水峡】", デジタル大辞泉, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2022-01-10)
前回からの続き
前日は屋久島の観光瀑巡り。
そして2022年の元日は屋久島の深部、太鼓岩をゴールに白谷雲水峡を歩く。
足の調子もそれほど復調していないので諦めたが、本当なら冬期の宮之浦岳まで歩いてみたかった…。
白谷雲水峡・太鼓岩・縄文杉・宮之浦岳をつなげるルートはまたの機会にする。
離島「屋久島」は仙台からかなり離れているが、何度か通うことになるだろう。
初日の出を見るために朝一でホテルを出発した。
行程
MOVIE
YAMAP
年始の白谷雲水峡 / kuzumisawaさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
2022年1月1日 白谷雲水峡と屋久杉
08:22 白谷雲水峡駐車場
初日の出を拝めるロケーションのいい海岸が無いか探しながら北に向かって走っていたら、いつの間にか宮之浦に着いてしまっていた。
宮之浦からは日の出が水平線上の雲にしっかり隠れてしまっていたので、2022年の初日の出チャレンジは失敗に終わってしまった。
今日は屋久島も一日雲の中だろうか。
宮之浦からさらに山道を走り白谷雲水峡に向かう。
人の気配が消え、獣の気配が強くなってきた。
駐車場に着くと、こんな日でもそこそこの車が停まっていた。
殆どが「わ」ナンバー、レンタカーだ。
協力金500円を払い、白谷雲水峡トレッキングがスタートした。
ヤクスギは屋久島に自生するスギの総称だ。
樹齢が1000年以上のスギのみをヤクスギと呼ぶのは知っていたが、樹齢1000年未満はコスギと言うらしい。
スケールがデカい話だ。
森には光が入らずに鬱蒼としており、落ち着いた静かなトレッキングを楽しめた。
時折すれ違う人の話し声以外には、風が叢林を揺らす音しか聞こえない。
たまに聞こえてくる甲高い音はヤクシカの鳴き声だろう。
昨夜の雨に濡れたヤクスギが美しい。
年末に雨が少なかったせいだろうか、「水の森・白谷雲水峡」の風情はなかったが、渡渉地点では白谷雲水峡の姿を垣間見ることが出来た。
太陽も雲の切れ間から森に差し込み、幻想的な光景を見せてくれた。
白谷雲水峡といえば「苔」も魅力の一つ。
日本に生息する苔の種類は約1600種類、そして屋久島に生息する苔の種類は約600種。
澄んだ水の美しさと苔の深い緑の美しさが印象深い。
10:39 辻峠
辻峠に到着した。
ここから峠を下ってゆくと「安房森林軌道」トロッコ道に出る。
縄文杉・ウィルソン杉までは4時間オーバーは要する。
今日は太鼓岩まで登って白谷雲水峡まで戻ろう。
10:50 太古岩
太鼓岩は白谷雲水峡の深部に露頭している花崗岩の巨岩だ。
太鼓岩の名前の由来は岩を叩くと、太鼓のように音が響くことから。
展望はよく、古杉谷越しに屋久島の百名山「宮之浦岳」が見える。
海から流れてくる雲がこの太鼓岩で晴れているようだ。
いつかはあの稜線を歩いてみたい。
鹿児島県熊毛 (くまげ) 郡屋久島町、屋久島のほぼ中央部に位置する山。標高1936メートル、九州の最高峰。付近には永田 (ながた) 岳、翁 (おきな) 岳、黒味 (くろみ) 岳など1800メートル以上の高峰が連座し、屋久島連山(八重山連峰 (やえやまれんぽう) )を形成する。山地全体の地質が、基盤をなす熊毛層群とよばれる堆積 (たいせき) 岩に貫入した花崗 (かこう) 岩や閃緑 (せんりょく) 岩などからなる。本島の縁辺部の気候は年間を通して温暖であるが、中腹から山頂にかけては冬季に積雪があり、気温が下がる。年降水量・日数とも多く、日本でも代表的な多降水域である。山頂付近の植生はヤクザサ、ヤクシマシャクナゲなど低木類で覆われるが、中腹には屋久杉の原生林が広く分布する。本岳を含む山岳部一帯は1964年(昭和39)霧島屋久国立公園に編入され、2012年(平成24)に屋久島国立公園として分離独立。観光客、登山者なども多い。
[塚田公彦]"宮之浦岳", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2022-02-20)
14:20 白谷雲水峡・下山
落差:20m
形状:斜瀑
水系:宮之浦川水系
太鼓岩からピストンで白谷雲水峡の入り口まで戻り、トレッキング終了。
飛流落しの滝、角度を付けて露頭している屋久島の花崗岩を滑るように流れる斜瀑が出迎えてくれる。
流身がスマートで姿勢の良い滝だ。
この日は白谷雲水峡の十分堪能することが出来た。
2022年1月2日 紀元杉
11:36 紀元杉
白谷雲水峡のトレッキングを無事終え、ついに屋久島最終日となった。
この日は16時には飛行場にいなければならないので、あまり無理は出来ない。
太忠岳やモッチョム岳の登山も候補に考えていたが、ゆっくりと屋久島を散策することにした。
屋久杉自然館を経由しヤクスギランドへ。
紀元杉は樹齢3000年の屋久島を代表する屋久杉の一つだ。
屋久杉の中でも車で行けるため気軽に会いに行けるのでおススメだ。
13:51 宮之浦散策
ヤクスギランドから宮之浦まで戻り、飛行機の時間まで車を置いて宮之浦を散策した。
「宮之浦川」「益救(やく)神社」
宮之浦川は延長16,5km、流域面積約62.7㎢を誇る屋久島を代表する河川だ。
屋久島最高峰の宮之浦岳を水源にし、下流で白谷雲水峡を通り、宮之浦まで下って来る。
屋久島の顔とも言える川だ。
益救神社は927年の古代法典である「延喜式」の「延喜式神名帳」にも「益救(すくひの)神社」として名前が載っている由緒正しい神社だ。
地元の人達に紛れて初詣を済まして、屋久島に別れを告げ屋久島空港へ。
16:00 屋久島空港
屋久島空港から鹿児島空港へ。
3日間に及ぶ屋久島観光が終わる。
今回の遠征は屋久島の下見も兼ねており、いつかの宮之浦登山と竜王滝のために来たようなものだったが、屋久島の魅力を十分堪能することができた。
竜王滝への挑戦も少しはイメージすることが出来るようになったと感じる。
次に屋久島へ行くのなら豊水期に訪れてみたい。
その時はアルパイン用の装備を背負って、屋久島の深部に潜入してみたいものだ。
次の遠征はGWになるだろうか。
今のところ「中国地方」か「紀伊半島」を考えている。
それまでには体調を万全に戻しておきたい。