日時:2016年10月9日 目的地:七折の滝
滝は(1)直瀑、(2)段瀑、(3)分岐瀑、(4)渓流瀑、(5)潜流瀑の5つに分類することができますが、この5つの分類に当てはまらない滝もあるのです
その代表的な滝がこの七折の滝で、この滝は「ヒョングリ滝(跳ね滝)」に分類されます
「ヒョングリ」というのは丹沢の方言で「跳ねる」という意味だそうで
そんなヒョングリ滝の「七折の滝」の滝へ行ってまいりました
岩手県中部に聳え立つ「早池峰山」の麓に「七折の滝」が流れております
実はこの「早池峰山」という地形がこの七折の滝の「折」を作り出しているのですが、それはまたおいおい…
ざっくりルート
・早池峰山に向かう県道25号から折合沢の林道へ
・林道終着点にて車をデポ
・沢沿いの山道を歩くと七折の滝に
登山口
県道25号から獣道に入り、山の中へ
登山道に入る地点に乗用車を置けるスペースがありますが二台は置けないほどの狭さです
登山道の登り口には「七折の滝1.1km」の看板が無残な姿で倒れています
ここから登り基調の1.1km
かかった時間は20分少々でしょうか
午前中に雨が降っていたからか登山道はかなりウェット
水量が多いところではかなり歩くのに難儀しました
思うようにスピードが上がりません
渡渉地点
渡渉地点です
10月の渓流に足を入れたくはないので慎重に歩きます
ところどころ滝への案内看板があるので迷うことはないと思います
折合沢を遡行しつつ早池峰山の奥へと分け入っていきます
水量がだんだんと大きくなってきました…
そして遂に七折の滝です
七折の滝
・形状:跳ね滝・ヒョングリ滝
・水系:北川水系
右から左に流身が跳ねている、いや飛んでることが一目瞭然です
これが「跳ね滝」「ヒョングリ滝」と呼ばれる所以です
水がさあさあ云ってゐる。「いいな、あそごの水の跳ね返る処よ。」
うん、いい、早池峰山の七折の滝だってこんなのの大きなだけだろう。
宮沢賢治 「台川」より
岩手の名峰「早池峰山」「鶏頭山」を構成する岩石は蛇紋岩です
岩の模様が蛇の模様に見えることから名前がついたこの岩は、個体のマントルから作り出された岩です
特徴としては「よく滑る」ことと「非常に柔らかい」ことです
常に水が岩を削り取っていく「滝」という地形に「蛇紋岩」という地質は珍しく、この「折れ」を作り上げたのはこの「柔らかさ」なのです
蛇紋岩のきめ細かさと濡れた黒が非常に官能的
水量が少ない日は「跳ね」がない日もあるので、午前中の雨は非常にいい働きをしてくれました
「七折の滝」は落口から見ると右に左に「七折」している姿を見ることが出来ます
七折の滝、いかがだったでしょうか
「東北一のヒョングリ滝」と言っていい名瀑でした
ではまた